聴風居

40代主婦。夫婦ふたりでひっそり暮らしています。

ちょっとした置き忘れ

 

 義理の両親は、同じマンションの隣の部屋に住んでいます。

 お隣さん同士。

 スープの冷える間もない距離(笑)。

 

 後期高齢者なので、いろんなことが昔のようにはできなくなってくるお年ごろ。

 特に、義母は、一時期要介護3になったほどの大病からもうすぐ丸十年。

 それでも、基本的に自分たちのことは自分たちでできていて、自立して暮らしているだけでも、とてもありがたいことです。

 

 今日、仕事からひとりで帰ってきたら、マンションの階段の踊り場にポツンと、野菜やお財布が入った買い物カート(お年寄りが買い物に行くときにころころ引きずっていくやつ)が置いてありました。

 おそらく義母のものだろうと思い、ちょうど義母が買い物から帰ってきたところだったのかな、と思いつつ、買い物カートを持って、義理親宅へ。

 

 「これ、お義母さんのですか?」

 「えぇっ!どこにあったの!?」

 

 え・・・。

 

 どうすればあんなところに置き忘れるのか…ちょっと状況をイメージできないのですが、買い物カートを踊り場に置き忘れたまま、3時間近く経っていた様子。

 

 いろんな人の出入りがあったであろう時間帯に、ぱっと見、財布が入っているとすぐわかる荷物が何事もなく置きっぱなし。

 義母曰く、買い物したから財布には2千円程度しか入っていなかった、とのことですが、それでも! 

 

 たまたま、いつもより早い時間に私だけひとりで帰ってきた今日、私が気づいて届けられてよかった。

 夫が隣にいなくてよかった。

 このことを、深刻にとらえることなく、買い物カートが置きっぱなしだった、という事実だけを捉え、平常心でいられて、よかった。

 もう少し若いときだったら、今以上に悪い方向の想像力が豊かだったので、今回のことを必要以上にネガティブに捉え、痴呆のはじまりじゃないか、とか、先行き不安に感じただろうと思います。

 

 今回のようなことが、いや、もっと深刻なことが、この先起こるかもしれないけれど。

 そのときはそのときで考えて、対処していけばいい。

 とりあえず、今日の件は、私から夫に伝えない、伝えるまでもないこと、と捉えています。