何も成し遂げなかった人生
昨日は、母の誕生日でした。
お祝いを伝えるべく、久しぶりに電話して話していたとき、(正確に覚えてはいませんが)母が口にした、
「自分の人生振り返って、何も成し遂げなかった人生だったなあ、と最近しみじみ思うよ」
という言葉に衝撃を受けました。
とっさに何て言葉を返せばいいのか思いつかず、
「私が何かですごく有名になったら、○○さんを産んだ母、として、何か成し遂げた気持ちになれたかもしれないね。」
くらいのこと、言えばよかった、と、後から思いました。
人生で何かを成し遂げた、という思い。
それはきっと、単に成し遂げるだけでなく、成し遂げたことによる自身の満足、さらに、人によっては、他者の評価も必要なのかもしれません。
ここ1年くらい、私は、子どもを産み育てなかったこと、だからといって、これ!といった仕事の成果を残したり経験を重ねてこなかったことについて、
自分の人生振り返って、何も成し遂げなかった人生だったなあ
と思っていました。
ほぼ同じことを、専業主婦として、夫を支え、ふたりの子を産み育ててきた母が口にしようとは。
私ができなかったことを”成し遂げた”母なのに。
何かを成し遂げたかどうかより、幸せに生きてほしい。
母への思いは、他でもない、自らに向けるべき思いなのかもしれませんね。
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人それぞれ、いろんな人生、かけがえのない人生。